子育てがつらい理由はあなたのせいじゃない|虐待の連鎖と「被害的認知」から考える心の回復/石狩

親になっても、なぜこんなに苦しくなるのだろう?
「こんなにがんばっているのに、どうしてうまくいかないんだろう」
子育てをしていると、理由のわからない苦しさや、いら立ちに包まれることがあります。
それは、あなたの努力が足りないからでも、愛情が足りないからでもありません。
実は、自分が育ってきた過去の体験が、今の子育てにそっと影響していることがあるのです。
このブログでは、「児童虐待の背景にある被害的認知と世代間連鎖」という研究をもとに、親のこころの内側で起きていることを、やさしくひもといていきます。
「被害的認知」とはなにか
この研究で使われている「被害的認知」という言葉は、すこしむずかしく聞こえるかもしれません。
簡単にいうと、自分の感情やからだの感覚を、たいせつに扱ってもらえなかった経験から生まれる考え方のクセのことです。
たとえば、
- 悲しいのに「泣くな」と言われた
- つらいのに「それくらい大丈夫」と流された
- 疲れているのに、やすませてもらえなかった
そんな経験が重なると、
「感じてはいけない」
「弱さを見せてはいけない」
と、こころとからだの声をしまい込むようになります。
自分のつらさに気づけないまま、親になると
こうした体験をしてきたひとは、おとなになってからも、
- 自分がしんどいことに気づきにくい
- 助けを求めるのが苦手
- がまんが当たり前になっている
という状態になりやすいと、研究では指摘されています。
そして親になると、その「がまんのクセ」が、子育てのなかで強く表に出てしまうことがあります。
こどものつらさに、どう向き合えばいいのか
自分の感情やからだのサインを否定されて育つと、こどもの泣きや不調に直面したとき、
- どう対応していいかわからない
- つい強い言葉をかけてしまう
- 余裕がなくなり、責めてしまう
そんなことが起こりやすくなります。
研究では、これが子育てのしんどさや、関わりの難しさにつながる可能性を示しています。
でも、ここでたいせつなのは、「だからあなたが悪い」という話ではないということ。
それは、あなた自身が守られなかった結果なのです。
世代間連鎖は「止められるもの」
この研究が伝えてくれているのは、虐待やつらさは、自然に連鎖してしまうことがある一方で、気づくことで、止めることができるということです。
- 自分は、どんなふうに育ってきたんだろう
- あのとき、ほんとはどんな気持ちだったんだろう
そうやって自分に目を向けること自体が、もう連鎖を断ち切る一歩なのだとおもいます。
あなたの感じ方は、まちがっていない
子育てが苦しいと感じるとき、それは「親として失格」だからではありません。
あなたのなかに、ずっと置き去りにされてきた感情や、からだの声があるだけかもしれません。
まずは、自分にこう声をかけてあげてください。
「よくここまで、ひとりでがんばってきたね」
あなたが自分をたいせつにしはじめた瞬間から、回復の連鎖は、静かに動き出します🌿
さいごまでお読みいただき、ありがとうございます。

