幸せになろうとするほど苦しくなる理由と、心が軽くなる選び方/石狩
― 心理学から見えてくる「選び方」とこころの関係 ―
ちゃんと考えているのに、満たされない理由
「せっかく選んだはずなのに、なんだか後悔してしまう」
「もっといい選択があったんじゃないかって、あとから考えてしまう」
そんな経験、ありませんか?
わたしたちは日々、仕事のこと、家族のこと、自分の時間のこと…
ちいさなことからおおきなことまで、たくさんの「選択」をしながら生きています。
今回ご紹介する論文は、ひとがどんなふうに選択をするか(意思決定のスタイル)と、感じる幸福感との関係について、心理学の視点からまとめたものです。
読み進めていくと、「がんばり屋さんほど、幸せを感じにくくなる理由」が、そっと浮かび上がってきます。
幸福感は「うれしい気分」だけではない
この論文では、幸福感を「一時的な楽しさ」だけでなく、
・人生全体への満足感
・日常で感じる感情のバランス
といった、こころの総合的な状態として捉えています。
つまり、
✔ ずっと楽しくいなきゃいけない
✔ ポジティブでいなきゃいけない
ということではありません。
安心しているか、納得しているか、自分なりに「これでいい」と思えているか。
そんな静かな感覚も、幸福感のたいせつな一部なのです。
「より良い選択」を求めすぎると、こころは疲れてしまう
論文では、ひとの意思決定の仕方にいくつかのタイプがあることが紹介されています。
たとえば、
・最大化傾向
→「一番いいものを選ばなきゃ」と考え続ける
・評価モード
→ 選択肢を何度も比べて、慎重に考える
こうしたスタイルは、一見とても真面目で、賢い選び方に見えます。
でもその一方で、
✔ 決めたあとも「本当にこれでよかったのかな」と考え続けてしまう
✔ 他の選択肢が気になって、満足しにくくなる
という傾向もあることが示されています。
がんばり屋さんほど、「ちゃんと選ぼう」「失敗しないようにしよう」とちからが入りやすく、その分、こころがやすまらなくなってしまうのかもしれません。
「動いてみる」ことが、こころを軽くすることもある
一方で論文では、行動を重視するスタイルについても触れられています。
・考えすぎる前に、まずやってみる
・完璧じゃなくても、一歩動いてみる
こうした姿勢は、「後悔がゼロになる」わけではありませんが、選択後の納得感や幸福感につながりやすい可能性があると示唆されています。
ずっと頭のなかで考え続けるよりも、すこし動いて、感じて、修正していく。
それだけで、「ちゃんと生きている感覚」が戻ってくることもあるのです。
日本人が抱えやすい「選択の重さ」
この論文では、文化的な視点にも触れられています。
日本では、
・失敗しないこと
・周囲に迷惑をかけないこと
をたいせつにする文化があり、そのぶん、選択に慎重になりやすい傾向があります。
それ自体は、決して悪いことではありません。
ただ、
「間違えない選択をしなきゃ」
「ちゃんと選ばなきゃ」
と自分を追い込んでしまうと、幸福感が置き去りになってしまうこともあります。
幸せは「完璧な選択」の先にあるわけじゃない
この論文が、やさしく教えてくれること。
それは、
👉 幸せは、いちばん正しい選択をしたひとにだけ訪れるものではない
ということです。
迷いながらでも、立ち止まりながらでも、「これでいい」と自分に言ってあげられること。
それが、こころをすこしずつ満たしていくのかもしれません🌿
もし今、選ぶことに疲れていたら。
今日は、
「まあ、これでいっか」
そんな選び方を、ひとつ許してあげてもいいのかもしれませんね🕊️
さいごまでお読みいただき、ありがとうございます。

