「やめなさい!」の中にある、こどもの“伸びる力”/石狩


感覚統合と脳の発達から見える、ママができること
「ソファの上でジャンプしない!」
「机の上にのぼらない!」
「壁に落書きしないで!」
…そんなふうに、つい言ってしまうこと、ありませんか?
わたしも、毎日のようにあります🍃
でも、発達や脳の勉強をしてわかったんです。
実はその“やめてほしい行動”のなかにこそ、こどもの発達を育てるたいせつな「感覚統合」のチャンスがあるんです。
感覚統合ってなに?
「感覚統合」とは、目・耳・皮膚・筋肉・関節・内耳などから入る、さまざまな感覚の情報を、脳の中で整理・統合して、「どう動くか」「どう感じるか」「どう反応するか」を決めるちからのこと。
たとえば、
- 高いところにのぼる、ジャンプする → バランスをとる前庭感覚
- ものをつかむ・押す・引く → 力加減を知る固有感覚
- 泥や水に触る → 触覚の経験
これらすべてが、脳のなかで繋がりあって、運動・集中・情緒の安定などに発展していきます。
「やめて!」と言いたくなる行動ほど、発達の宝庫
たとえば——
- ソファからジャンプする
- 水たまりでびしゃびしゃ遊ぶ
- 壁にクレヨンでお絵描きする
- ストローでぶくぶくする
これ、実はぜんぶ感覚の経験✨
こどもたちは、自分の身体と世界の関係を確かめながら、「これはどう感じる?」「どれくらい力を入れるといい?」と、ちいさな“実験”を毎日しているんです。
それが、脳の発達を助けて、自分で考えるちからや、集中力、感情の安定にもつながっていきます。
あなたができることは「止めない勇気」と「見守り」
もちろん、危険なことや迷惑になることは止める必要があります。
でも、「汚れる」「散らかる」「時間がかかる」なら、すこしだけ見守ってみませんか?
汚れてもいい服を着せる、拭ける場所でお絵描きする、一緒に片づけの時間を設ける——
そんな“ママのゆとり”があると、こどもの感覚も、脳の発達もぐんぐん伸びていきます🌿
「ちゃんとさせなきゃ」を、すこしゆるめてみよう
“ちゃんと”や“早く”に追われて、こどもの自由な感覚あそびを止めてしまうこと、だれにでもあります。
でも、それはあなたが悪いわけじゃありません。
日々の忙しさのなかで、「早くして!」って言いたくなるのは当然のこと。
それでも、すこしだけ呼吸を深くして、「いま、この子は育ってる途中なんだ」とおもえたら、こどもを見る目が、ちょっとやさしくなるかもしれません🌸
さいごに
- 感覚統合は、こどもの「感じる」「動く」「考える」を支えるちから。
- 「やめなさい!」のなかに、発達の種が隠れている。
- あなたにできるのは、「止めない勇気」と「安心して見守ること」。
こどもの“やってみたい”は、からだと脳を育てる大切なメッセージ。
それでも、毎日の慌ただしさのなか、からだが疲れていると、見守る余裕もなくなってしまう。
そんなときは、こどもと自分の未来のために、あなたのからだを整える時間を持つこともたいせつなこと🌱
あなたがちょっとゆるんで、こどもの世界を見つめ直してみるだけで、発達のサポートは、もう始まっているんです🕊️
さいごまでお読みいただき、ありがとうございます。