「母だから」を手放すと、生きるのが少し軽くなる ─ こどもの自由さにイライラしてしまう理由と、その手放し方/石狩

「母だから、ちゃんとしなきゃ」──そのブレーキはどこから来ているの?
こどもと一緒に生活していると、“母のわたし”、“おとなのわたし”が、自然と前に出てしまうことってありますよね。
ほんとはもっと気楽に生きたいのに、もっと自由に今日を楽しみたいのに、気づけばこころのなかにこんな声が響いてくる。
「母なんだからしっかりしないと」
「妻としてきちんとしなきゃ」
これは多くの女性が無意識に抱きやすい“役割のプレッシャー”です。
こうした「〜であるべき」という思い込みは、ストレス反応を高め、自己否定を強めてしまうことがわかっています。
こどもの自由さを止めてしまうのは、あなたの価値観の“歴史”が反応しているから
こどもが元気いっぱいで走り回ったとき、あなたのなかにふっと出てくる、
「静かにして」
「落ち着いて」
そんなことば。
もちろん、危険や迷惑の場面では必要ですが、毎日のように反応してしまうのは、あなたがこれまで育ってきた環境や経験が関係していることがあります。
たとえば、過去に…
・「ふざけないの」
・「ちゃんとしなさい」
・「静かにしなさい」
と、自由さを抑えられて育った経験があると、こどもの自由さが“困ったこと”に見えてしまうことがあるのです。
これは、「内在化された価値観」で、自分自身の望みではなく、“昔の誰かの価値観”が自動的に反応する仕組みです。
こどもの自由さは“問題行動”ではなく、健全な発達のサイン
こどもが自由でいる姿は、本来とても自然で健全なもの。
発達心理学でも、
「こどもの主体的な遊びや自由な行動は、自己肯定感や自律性の土台になる」
と言われています。
大事なのは――
“自分や他者を傷つけない”“環境を壊さない”という軸が守られていること。
この軸があるだけで、見守れる範囲はぐんと広がります。
あなたがいちいち止めなくてもいいことが増えると、あなた自身もすこし楽になれるのかもしれません。
あなたの“心地よさ”は家族の安心にもつながる
こどもの自由さに反応してしまう自分を責めなくても大丈夫。
これは、あなたが一生懸命、家族を守ろうとしてきた証。
でも、時にはこう自分に問いかけてみてください。
「わたしが“ちゃんと”しようとするのは、誰のため?」
「ほんとはどうしたかったの?」
こどもと一緒にいる時間も、あなた自身の「楽しい」「心地いい」をたいせつにしていいんです。
あなたが笑っているだけで、家族は安心します。
あなたが自由であるほど、こどもも人生を“楽しんでいいんだ”と感じるようになります。
“母だから”をすこしだけゆるめると、家族もあなたも生きやすくなる
完璧じゃなくて大丈夫。
うまくできない日があって当然。
子育ては
“しつけなきゃ”
“ちゃんとしなきゃ”
だけでできているわけじゃなくて、毎日を“一緒に生きていく”こと。
だからこそ、あなた自身が自由さや楽しさをすこしずつ取り戻せたら、あなたの人生も、家族の毎日も、すこし軽くなるはずです。
あなたの心地よさが、家族のこころの土台になります🌿
さいごまでお読みいただき、ありがとうございます。

